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第八話

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真夜中の霧中、偶然か否か、意図せぬ合流を果たす冒険者達。
月明りは霧に掻き消され、ランタンの灯りとゼロのウィスプのみが光源となる。

フィア:「これは驚きました・・・。皆さん・・・なぜここに?
城砦の方へ向かわれたのでは?」
(強い風に瞳を細め、ゆっくりと問うが、急な邂逅に驚きの響きが混じる)

ゼロ:「・・君は・・村長さんの所の・・。・・確か・・ニーディでしたか・・。
・・それにメルディアも。・・・ふぅ。
・・・僕は・・ラーディとは違って・・夜目が利かないので・・
流石にこんな時間に・・デートは・・。・・・・!・・・・フィア・・。」
(振り返った先に居た少女と見慣れた顔に安堵の表情で微笑を向け、続いて現れた
炎と気配にも視線を向けると、少し驚きの表情を浮かべる)

ゼロ:「・・・・!・・ユーリ!・・シェーンにナークも・・。・・ここは・・。
・・・・いつの間にか・・湖城付近まで・・来ていたのですね・・。」
<・・まるで・・全員が・・何かに導かれたかの様に・・この場へ集まったのですね・・。
・・先ほどの気配は・・今は・・感じ取れない・・・。>
(突き刺さる程の冷たい風に目を細めながら、急に眼前に現れた仲間を捉え
驚きながらも、現状を把握しようと周辺を見回し)

シェーン:「...なんだ、ゼロさん達でしたか。...えっと、その子は?」
(現れたのが村組と分かり緊張を解きつつ、彼らが連れている少女を見て首をかしげる)

辺りを見渡せば包みこむかのように濃霧が漂っている。
そう、冒険者達を包むかのように濃霧は漂っている。

メルディア:「ええ、彼らはあたし達の仲間よ。紹介するわね、
彼女はニーディ、村で森の案内を買って出てくれた子よ。
で、こちらが・・・」
(ニーディに合流したメンバーを紹介し、
合流組にもニーディのことを紹介する)

メルディアの紹介に首を傾げるニーディと呼ばれた少女。
背丈からして8歳前後だろうか…動物の毛皮でできた外套を羽織り、
外套の合い間から紅白のローブが見える。
出会った直後ではフードをかぶっていたが今はフードを外し、
肩で切り揃えられた栗色の髪の毛が露わになっている。

フィア:「わたしはフィア。
村長とお話をして・・・炎の灯りを追ってきたら貴方達に合ったんです。」
(メルディアか誰かの紹介の元、様子を見て会釈する
柔らかくほほえみを向けた後、やりとりは他のメンバーに任せるようす)

シェーン:「シェーンです、よろしく。
...そういえば皆さんはどうしてここに?
ヨトナ村で何か聞いてきたんでしょうか?」
(少女に微笑みながら挨拶した後、思いついたように疑問を口に出す)

メルディア:「こっちではこんな事があったわ。そちらでは何か収穫はあった?」
(合流したメンバーと情報交換を試みる)

村に居た冒険者は、ユーリ達に今までに収集した情報を伝える。
村で知ったのは濃霧の中でも森の中を案内できるという少女、ニーディ。
ニーディの母親は調律師と呼ばれる人物で精霊を憩わせる術を持つらしいが
精霊の調律を行っている最中に"事故"で死んでしまったこと。
故にニーディも調律師としての力があるのではないか…とのことだ。

村で得た情報にユーリはこう返す。

ユーリ:「…我々は竜のようなもの…をまず探ろうと考えていた…。
…夕から夜、湖周辺に現れ、周囲の気温を下げるらしい…。
…湖に向かう途中、あんたらに会った…。」
(端的な状況説明を終え『…そちらは…?』と言うように村に行った者たちを見る。)

ユーリ:「…白銀の鱗…スカイブルーの瞳…額に翡翠色の水晶…。
…触れても霧のように手ごたえが無く…強風を使う…。」
(竜の特徴をポツリポツリと説明。)

砦修繕を指揮する男、ガータンの案内で砦内での聞き込みを行う。
城での主たる情報は"竜"。
記憶亭の冒険者達より先に訪ねてきたという三人の冒険者の事。
その冒険者達は竜らしき怪物に挑んだが結果は惨敗、大怪我を負って逃げ帰ってきたとのこと。
その怪物はユーリの言うとおりの外見、特徴らしいが…

フィア:「・・・わたしは、ヨトナの村長から話を聞いて・・・
調律師の末裔である彼女・・・ニーディを護ってほしい、と。」
(ようやく追いついたと思われる少女に視線を向け、どこか不思議そうに首をかしげる)

ゼロ:「・・・・?・・・・ヨトナの・・”調律師”・・?
・・・精霊を憩わせるって・・一体・・。・・ニーディが・・・・?」
<・・先ほどまで感じ取れていた気配が・・消えて・・しまった・・?
・・それに・・フィアの前に漂っていた・・炎・・も・・。>
(消えた精霊の気配に疑問を抱きながら、耳に飛び込む聞き慣れない単語にフィアと
ニーディへ視線を落としジッと見つめる)

情報交換を行う冒険者達の間で心ここにあらずといった様子で落ち着かない挙動を示すニーディ。
チラチラと湖の方向を伺っており、ゼロやフィアの視線も意に介さないようだ。

フィア:「・・・・・・・・。」
<この後は・・・まずは、ニーディさんの話を聞かなくてはならないでしょうね>
(周囲が口々に話し出すのをまずは聞く姿勢になりながら周囲の声に心を澄ます)

メルディア:「ニーディ、なぜここにやってきたの?
森は怖くないって言っていたけど・・・」
(周辺に気を配りながら、彼女になぜここにやってきたのかを尋ねる)

ニーディ:「気になる子が居たの。エルフのお兄ちゃんが追っかけていった子。
いつも暖かいのに、いつもここが苦しくなるの…。」

メルディアに向き直り胸に手を当て話す。
その表情は村で見た笑顔ではなく、苦しそうな、切なそうな表情だった。

ユーリ:「…城に寄って…何をするつもりだった…?」
<…こちらは砦を使いたいと考えてもいる…。
…この娘…砦に寄せて良いものか…?>
(村組も良く把握してないらしい少女に疑いの眼差しを向け。)>ニーディ

シェーン:「えっと...ニーディ...でしたっけ。
最近この辺りに竜が出るって噂をよく聞くんだけど、
何か知らない?この霧と何か関係あるのかなって思って...。」
<村の人だったら何か詳しい事知らないでしょうか...>
(少女と目線の高さを合わせながら、柔らかい口調で質問しようとする)

ニーディ:「おしろ?ニーディはおしろには行かない、絶対に…
お姉ちゃんが言ってる"りゅう"はわからないけど、きっと優しい子だよ。」

胸に当てている手をギュッと握る。
少女というには似つかわしくない緊張めいた表情でユーリとシェーンを見た。


メルディア:「やれやれ、もったいないんだけどな」
(毛布を裂いて簡易の防寒具を作り、ガントレットやレガース
の内側に仕込もうとしてみる)

ビリリッと音を立てて裂かれる毛布。
防寒具の代わりと仕込んだ毛布だったが、これはなかなか暖かい。
しかし若干間接の自由が利きにくくなった感じがした。

※:毛布を消費しました。このミッション中では防御点数+1 回避-1とカウントします。(寒さの影響を受けません。)

ユーリ:「……………」
<…空気が冷えた…近くに居るのか…?
…城に来たときも冷えていたな…。>
(少女の問いに答えず一瞥、そして、背負った槍の包みを手に取り警戒する。)

シェーン:「...かなり冷え込んできましたね...。」
(緊張した顔に戻って、周囲に何か異変がないか察知しようとする)

片や担いだ槍に手をかけ、片や表情は女性から闘士へ
途端――風が舞い上がりニーディの外套が強風に煽られ空へ飛んでしまった。
外套が手から離れてもニーディは大声を上げることなく、ただ一言呟いた。

ニーディ:「――――――」

強風で聞き取れなかった。
フィアはニーディが呟いた言葉が、誰かを呼んだものではないか?と感じる程度。

ゼロ:「・・・。・・・・刺さるような・・冷たい風・・。
・・相見えることも・・許されない・・豪雪の・・申し子・・・白銀・・。」
<・・・湖城に近い・・と言うことは・・竜も・・・?・・・・ここに・・
導いてくれた・・先ほどの精霊は・・・一体何を伝えたかったんでしょう・・。>
(冷たい風に、思い出した詩を小さく呟いた後、そっと目を瞑ると再度精霊交信を試みる)

思考の中にノイズが走る、様々な精霊の想い、言葉、感情が入り混じっていて交信にすらならなかった。
この道中、村…これほど精霊交信ができなかった事はあっただろうか…?

瞬間、ウィルオーウィスプの光が掻き消える、ランタンの灯火が揺らめく。
湖の方角に濃い影が浮かび上がった…灯火がぼんやりと影の正体を映し出す。

光に照らされ滑らかに煌く白、頭部と思われる箇所には一対の蒼と翡翠。
空から現われたのか、巨大な羽を羽ばたかせ地上に舞い降りた物体
凍てつく強風を撒き散らしながら、音なく降り立つその姿は威厳を示すかのよう
冒険者達の目の前に現われた存在は、真っ直ぐに冒険者達を見据え甲高い咆哮をあげた!

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冒険者達の前に降り立つ存在、耳を覆いたくなるほどの咆哮は敵意の表れのよう…
これが竜だというのか、それともゼロの言う白銀なのだろうか

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