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第七話(村チーム)

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***** ANOTHER *****
聞こえる
また来たのか
何度も何度も 嫌な時に来る

天を仰ぎ 叫ぶ
行き場のない怒り・不安・後悔
天を仰ぎ 祈る
呼び掛けるように

**********【村 チーム】**********

***** ゼロ・メルディア *****

ゼロ:「・・・・光・・あれ。」
<・・一体どこに・・向かっているのでしょうか・・。
・・まずは・・少しでも・・見えないと・・。>
(精霊の気配だけを頼りに進む静寂と暗闇の中を、僅かでも視界を確保しようと
片手で”光”の印を描き、ウィルオーウィスプを発動させようと試みる)

宙に印が軌跡を描く、するとゼロの目の前に光源が現れた。
光源はぼんやりとしてあやふやな状態ではあるが、半径3mほどの視界は確保できそうだ。

ゼロ:「・・・・案外・・竜に・・出会ったりして・・・・。」
<・・何か居ても・・向こうも視界が悪いの・・同じ・・はず・・ですが・・。>
(穏やかな精霊の気配を逃さないよう、ウィスプの光を可能な限り高く掲げ
周囲を照らしながら足を進める)

ゼロの2m頭上にウィルオーウィスプは鎮座する。
ウィスプを頭上に掲げる為足を止めたからだろうか、後方に物音が聞こえた。

ゼロ:「・・・・・誰です・・。・・・・・・・・白銀・・?」
<・・何が・・潜んでいるのか・・。・・もしかして・・・。>
(気配を感じた方向を暫く息を潜めて警戒。小さな声で呼びかけてみる)

振り返るとそこには村長宅にいた少女、ニーディが立っていた。

・・・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・

メルディア:<思ったより寒い。この寒さで獣たちも参ってく
れてるといいんだけど>
(ニーディと周辺に気を配りながら彼女の後を追って行こうとする)

ニーディは濃霧にもかかわらず歩の速度を緩めない、メルディアも少女の後を追っていく。
しかしメルディアは気付いているだろうか…ニーディの周囲の濃霧が薄れていることに。
薄れた霧は、木々の間から月明りが差し込む程である。

突然、ニーディの先にぼんやりと光が浮かぶ。
光は空へ登っていき、2m程登ったところで静止した。
ニーディが足を止める。ニーディの視線の先には見慣れたエルフの男性、ゼロが居た。

メルディア:「デートかしら?お相手は随分若いみたいだけど」
(ゼロに追いつくと話しかけようとする)


・・・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・

***** フィア *****

フィア:「・・・・・・・・。
     ・・・わたしの力の及ぶ限り。」
    (言葉少なに、しかし、はっきりと答えて一礼して部屋を後にする)

村長宅を出てニーディの後を追うフィア。
出るのが遅かったか、ニーディの姿が見えない。
火球は炎を揺らめかせて森林部へ進んでいく、早い。
フィアは早歩きで炎を追うこととなる。

フィア:「あなたは、ヨトナの血を護ろうとする者?
     ・・・ともあれ、ありがたい。よろしくお願いしますね」
    <朱い炎・・・精霊の一部ではなく、そのもの・・・?>
    (眼前の火球にわずかに瞳を細め、精霊の系統?種類?や意志を感じ取ろうとする)

揺らめく朱の炎はフィアに何を伝えようとしたのか、フィアの能力では感じ取ることができなかった。
しかしその外見、魔力からは炎の精霊であることがわかる。
発生源は暖炉の炎であるが、フィアを導くという行為からして精霊魔法:ファイアボールでないことがわかる。

フィア:「ニーティに出会えるか・・・それとも、ほかのナニか、に先に出会ってしまうか・・・」
    (十分に周囲を警戒し、声なき声や気配に耳を澄ましながら進む)

火球に導かれるままフィアは濃霧の中を進んでいく。
火球はその大きさに反して、周囲の景色を光で照らしていく。
範囲は半径2m程だろうか、歩き進むには十分な灯りである。
だが10分、20分、25分…位だろうか、時間が経つにつれ火球の大きさが小さく、萎んでいくのがわかる。

?????:「―――かしら?―――は随分―――――けど」

誰かの声がした。
声のした方向を向くとぼんやりと明るい気がする。
誰が居るのか…警戒しながら進むとそこには見慣れた姿、三人が対峙していた。
女戦士、メルディア
調律師の娘、ニーディ
精霊使い、ゼロ

一度、強い風が吹いた。

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ゼロ達は強い風に向き直る。
そこには昼に別れたはずのユーリ、シェーン、ナークがいた。
…後ろに濃霧が漂っており、先が全く見えない。

風が吹いた瞬間、ゼロは違和感に気付く。
追ってきたはずの精霊の気配が消えた事に。

ゼロ:<・・・・消えた・・?・・それとも・・溶けた・・・?>
(自らの交信能力に小さくため息をつくも、再度交信を試みようと)

精霊交信に集中しようとした矢先、森の方角から女性の声が聞こえる。
影はメルディアの後方、エルフの女性が今にも消え去りそうな炎と共に姿をあらわす。

フィア:「・・・良かった。ひとりでは不安なところでした。
     村長から話を聞きました。あの少女は・・・ヨトナの調律師一族の末裔。
     精霊を憩わせるためになら、ほかのモノに目を向けずに突っ走ってしまうようです・・・」
    (ほっとしたように息をつき、村長から聞いた話を手短に伝える)

メルディア:「え、フィア?どうしてここに、それにその火の玉は」
(フィアを見つけると話かけようとする)

途端、火はヂッ…と音を立てて消え去った。

ニーディ:「お兄ちゃん達、誰?
後ろのお姉ちゃんと…お友達?」

風が吹く…一際強い風に木々は大きく葉を鳴らした
空気が凍った
ように感じた、そう思える程空気が冷え込んでいるのを感じる

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精霊を追い、少女を追い、辿り着いた先に分かれたはずの仲間がいた。
湖と森林部を挟んだ地点での邂逅…向かい風が冷たい。
突如消えた精霊の気配、火の精霊。
状況としてはこのくらいか…しかしやけに寒い。
薄れていたはずの霧は再び濃さを取り戻しており、視界に入るのは6人の冒険者に1人の少女だけである。

まるで小さな世界に閉ざされたかのようだが、どうしようか。

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