昼前に宿場町ディールスへ到着した冒険者達、
各自思いのままに街を歩き回る…
酒場ではシェーン、メルディア、ナークの四人が思い思いの行動をとっている。
*************** シェーン ***************
シェーン:「こんにちは、エイラフォートの修繕工事をされてる方です...ね
?あちらは濃霧で少し厄介な事になっていると聞きましたけど...作業の進み
はどんな具合です?」
(酒場で軽食を注文後、修繕工事関係者らしき人物を見つければ話し
かける)
胡桃黒パンとラムの燻製を齧りながら作業着を着た男二人組みに話しかける。
二人はオークのソテーをもごもごと食べながら話す。
男A:「あ?修繕工事か。 そうだな、霧のせいで外装が乾きにくいわ
視界が悪くて足場が危険だったり…まぁ良くはねえな。」
シェーン:「...その霧が出てきた時ってどんな様子だったんでしょうね?気
付いたらすでに霧に覆われていたのか、何か前兆のようなものがあったのか..
.。」
(色々状況を想像しつつ、尋ねてみる)
男A:「前兆、か。俺は発生当初に居なかったからよくわからんが
聞いた話じゃ山で霧が出ると同じように視界が悪くなったって話だ。」
男B:「あんたらも冒険者ってやつだろ?あの霧何とかしてくんねぇかな。
中には竜を見たって物騒なこと言うやつもいるし落ち着いて作業ができねえよ。」
シェーン:「そういえば、霧の中で竜を見たとかいう噂も聞きましたけど...
最近、他にも何か変わった事ってありました?」
(ワイングラスを手の中で遊びながら尋ねる)
男B:「変わった事は正に濃霧そのものじゃねえか。
…他に、はそうだ!森の中でガキが走ってたのを見たことがあるぜ。
ヨトナ村のガキかもしれないが、霧も出て危ないってのに親は何をしてるんだろうな。」
シェーン:「...そうですか、色々お話聞かせていただいてありがとうござい
ました。大変みたいですけど、作業頑張ってくださいね。」
(軽く会釈し、相手を見送る)
男A:「おう、あんたもくれぐれも気をつけろよ。竜なんて御伽噺にしか聞かないが
見たってやつは見た瞬間気絶したくらいだからな。」
男達は食事を取り終えると街を出て行った。
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・・
*************** メルディア ***************
メルディア:「さて、まずは一杯と。火酒とおつまみをいただ
ける?明日にはかの幻の城の方に出発しなくちゃいけないから
いいお酒をお願いね」
(店内の様子をざっと見回し、店員に注文をしながら適当な席
を探す)
店子:「はい、それでしたらこの『芋焼酎ディールスリターンズ』がオススメですよっ」
オークソーセージのカリカリ焼きと共に出される芋焼酎リターンズ。
パリッと香ばしくややピリッとした味のソーセージ、
そして芋焼酎ディールスリターンズ。飲めば喉が焼けて下手をすればむせてしまうだろう。
しかし体が熱くなると同時に喉に素朴な甘みを感じる焼酎…これはいけるかもしれない。
辺りを見渡すが飲んだくれやしけているような客は居なかった。
皆わいわいと景気の良さそうな表情で飲んでいる、実に賑やかだ。
メルディアは暫しその空気を楽しんだ…
【Memory】芋焼酎ディールスリターンズ!
銅貨5枚を支払った。
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・・・・
・・
*************** ナーク ***************
宿場町ディールスに着いたナークは皆と別れた後一人街道を歩いていた。
ナーク:「ン~~・・・・・・・・・・・・っと、久しぶりにまともなベッドと食事だねぇ~。情報収集・・・は、後でいいか。」
(とりあえず、座れそうな場所にちょこんと座って空を眺めながら周囲の噂話やら雑談やらに耳を傾ける)
今日は風もなく穏やかな陽気だ。
空気はもう冬間近でヒヤリとしているが、それを差し引いても日の光は暖かい。
街では荷馬車や冒険者で賑わっているが、中でも防寒具を売る声が大きい。
そう、もうすぐ冬なのだ。
小腹が空いたか酒場へ寄るナーク。
ナーク:「・・・・っと、お邪魔するよー。・・・よっと。こっちに適当に食べるものと水お願いねー。
・・・ねね、私ガウディから来たんだけど。こっち方面で最近面白い話とかビックニュースみたいなのない?
馬車にずっと揺られてるから退屈なんだよねー。」
(酒場に入り、カウンター席に座って注文を告げる。注文の品が出たら、それを食べながら店主に面白い話やら大きな話題やらがないか尋ねる)
親父:「おう、めんこい嬢ちゃんだな! ほらよっこいつぁおまけだ!」
水と一緒に出されたのは胡桃パンのハニートースト。一齧りすると口の中でまったりとした甘さが広がる。甘い。甘い。
店子:「うちのお父さんがごめんなさい、最近特にテンションが高くて…。
そうですねー大きな話といえばやっぱり北の濃霧と竜の話かしら。
そうそう、一昨日辺りに千年都市ガウディの方から竜の討伐隊が来たんですよ。
凄かったですよー!大人の男性くらいの大きさの剣を持ってたり、大きなボウガンや棍棒を担いでいたんですからっ
あれなら竜も倒せそうですよね、ねっお父さん!」
この親あってこの子ありというか、テンションの高い親子である。
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・・・・
・・
*************** ゼロ ***************
一人街道を歩くゼロ。馬車の停留所らしき広場までやってきた。
ゼロ:「・・以前と変わらず・・賑わい・・活気に溢れていますね・・。
・・・さて・・人の賑わっている所には・・良く・・流れていると
思っていましたが・・・。」
<・・音楽のようなモノが・・流れてくれば・・一番分かりやすいのですが・・。>
(変わらぬ町並みに顔を綻ばせつつ、人通りの多い広場を目指して足を進める)
青年:「おお我が剣よ! この世界を霧で覆いつくす悪しき竜を討ち滅ぼさん!」
リュートを弾きながら声高らかに謳う青年がいる。
詩の内容からして濃霧と竜の話だろうか。
ゼロ:「・・こんにちは・・。・・出来れば・・一曲お願いしたいのですが・・。
・・そうですね・・・最近のエイラフォートの話を御存知ですか?・・
白銀の霧の中に・・姿を潜めているとか・・。
・・それに関連した・・・詩など・・お聞かせ願えれば・・・。
・・詩以外でも構わないのですが・・白銀の・・霧に関する伝承など・・
お聞きした事は・・?」
(微笑みながら懐から1Sを相手の方へ差し出しながら、自分の希望を伝え)
青年:「おお魔術師よ!貴殿の願いは遠い霧の彼方へ…
白銀は竜の餌食となりて永遠に見えることはないだろう!
しかし案ずることなかれ
竜を討伐せし勇者達が霧を晴らさんと、人々の願いを適えに立ち上がる!
朝焼けを受け、白銀に煌く水面を、水面に栄える城を取り戻さんが為にも!」
リュートを激しく弾いた直後、まるで時が止まったかのように演奏と青年は止まる。
ガヤガヤと観客が話し始めたその時!大声で青年は大衆に呼びかけた。
リュートの音色と共に勇者を讃える詩は続いている…ゼロのキーワードを巻き込んで。
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・・・・
・・
*************** ユーリ ***************
ユーリは一人道具屋に居た。食料や炭をカウンターに並べている。
ユーリ:「…保存食と燃料を7日分買いたい………湿気に強ければありがたい…」>店主
<…足りぬか…あるいは全くの無駄になるか………あぁ、霧の中だったな…
(注文し、少し考えた後、一言補足)
店主:「あいよ、そいじゃ7日分で…銀貨3枚、銅貨50枚って所ネ。
特別に麻布に巻いといてやるよっ こいつならまぁ燃料を無駄にするこたぁ無いと思うよ!」
炭に麻布を巻き、更に大きな袋に詰めて渡される。
ユーリ:「…エイラ湖を囲む森の地形を聞きたい…
…後は…ここ以外に街道は通っているのか…
…森の外周を一巡するのに何日掛かるのか…?」
(森とその周辺について聞き込み)
店主:「んー、わたしゃ詳しく知ってるわけじゃぁないけどそれでもいいかい?
確か森はエイラ湖の周りを囲っているねぇ。あぁでも城へ続く道は切り開かれてるから大丈夫よ?
森の外周は正直わかんにゃ。多分白竜山脈に当たるから外を回ろうっていうのは無理かもわからんね。」
ユーリは銀貨3枚、銅貨50枚を支払い一週間分の食料と燃料を手に入れた!
(今はミッション内用アイテムとして処理しておきます。)
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・・・・
・・
*************** フィア ***************
フィアは一人街道を歩いている。馬車や冒険者、商人などが行き交っている。
フィア:「・・・・・・・・。」
<冒険者も、・・・意外なことに、旅人もいますね。エイラフォートに近いのであれば、
もっと漠然とした不安感や危機感のようなものも感じるかと思ったけど・・・?>
(のんびりと町中を散策する風情で、商店や露店を覗き込みながら歩いていく)
フィアの懸念する事も確かに最もだ、現にちらほら街の警備で巡回している自警団を見かける。
しかし自警団の顔もガウディの警備員と比べ活気に満ち溢れている…街が賑やかだからなのだろうか。
そんな中、露店商が地面に天幕を敷き道行く人に声をかけていた。目に留まったフィアはつられるように露店商へ歩み寄る。
フィア:「・・・こんにちは。ちょっと見せてもらいますね
わたしはガウディから来たんです。これでも薬師なんですよ。
今回は、ちょっと頼まれごとで・・・。こちらは、ガウディよりも寒いですね。
あちらではではあまり見られないものもあるようですね・・・。」
<ガウディから離れて一週間・・・この辺りで取れる薬草っていうと・・・>
(柔らかく微笑み、さりげなく並べてある品を手に取り、物や値を確認していく)
工芸品やタペストリー大の装飾が施された天幕などが並べられている。
薬草といった類は置いてはないが、二つ干からびた木の実のような物が置かれている。
臭いはややきつめだが、どうやらこれは服用する為にあるものらしい。
フィア:「・・・・これを、頂いていきましょうか。
これはどこで採れるんです?・・・ああ、不躾な常識破りをするつもりはありません。
いつでもとれるものですか?希少なものでなければわたしも採取したいところですが・・・。」
商人:「おう姉ちゃん!中々目が肥えてるねえ。
そいつは白竜山脈の獰猛な熊…ホワイトグリズリーのお宝さ!
それはそう易々と手に入るものじゃねえ、狩人が命を賭して手に入れた言わば勲章みたいなもんだ。
だがしかぁし!そいつを食べれば瞬く間に全力全快オールナイトフィーバー…
こいつは堪らないと思うが…どうだい姉ちゃん!こいつを銀貨10枚で買わないか!」
フィア:「・・・ああ。全く話し込んでしまいましたね。
お邪魔しました。これで失礼します・・・。」
(やや慌てたように声を上げ、会話を切り上げるとローブの裾を押さえ、丁寧に一礼する)
ホワイトグリズリーのお宝を買ったかどうかはまた別のお話、
そそくさと慌てる様にフィアは去っていった…。
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・・・
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夜…各自集めた情報を報告しあい、翌日からまた馬車の旅となる。
皆はもう寝ているだろう…しかしナークは目が冴えていた。
ナーク:「ん~・・・・・・。もうちょい時間あるかなー・・・。あっちがお城の方面だねー。」
(エイラフォートのある方角に向くとそっちの方向の精霊の気配やら種類・精霊力の濃度なんかに違いがあるか精霊感知を行ってみる)
向いた方向には窓、宿は二階で下を見れば明かりが連なっており人の足は止まらない。
耳を澄ませば一階の酒場の喧騒も聞こえてくる、どうにも感知が上手くいかなかった。
翌日、馬車も食料の補給を済ませエイラフォートへ向かう。
馬の調子も良く、このペースなら二日で砦前に着くことができるだろう。
ユーリ:(以前馬車で聞いたことを思い返し、しばし沈思)
<…霧と森の境界は同一…
…ファルクスの時代から森の形が変わらぬ筈がない…
…今の森を見てなければできないこと…か…>
「…霧の境界線の前で一度止まってもらえるか…?」>スレイル、ALL
スレイル:「あ?…あぁ、止まればいいんだな。」
首を傾げ承諾するスレイル。
エイラフォートへ着く予定日…止まった場所は道の分岐地点。
一本は道に入ればすぐに霧に包まれるだろう、目と鼻の先が白で覆われている。
もう一本は霧に覆われておらず、目を凝らせば小さいながらも建物が見えるだろう。
恐らくあれがヨトナ村だ。
スレイル:「この分岐がエイラフォート、ヨトナ村を分ける道になる。
どうするんだい?俺はこのまま砦に行かなきゃならないが
村まで行くっていうならここで降りて向かった方が懸命だぜ。」