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第六話(城・湖チーム)

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**********【城・湖 チーム】**********

男勢の掛け声が響く、ハンマーで叩くような金属音、木材がぶつかっているのだろうか軽い音も響く。
砦の補修作業は休む間もなく続けられていた。

ユーリ:<…『あるわけがない』…か…あの連中はここで竜の情報を得た…ならば…。
(竜らしきものを直接見たという従業員たちを探し始める。)

作業員が行き交う中、ユーリは作業員を捕まえては聞き込みを繰り返す。

ユーリ:「…まずは、あんたが何時、何処でそいつに遭ったかを訊かせてくれ…。」
     (目撃した場を質問。複数人目撃者が居るならば時間帯や場所からおおよその行動パターンを探る。)

作業員A:「え?俺は竜なんて見てないぜ。
確かにここに来てからそういう話は聞くけどな。
まぁ遭ったところで金が手に入るわけでもないし遭わないにこしたこたぁないな!」




作業員J:「竜、か…思い出したくないんだけどな。
いいか?俺が話すのはもしかしたら見間違いかもしれないし、気の迷いだったかもしれない。
それを念頭に聞いてくれ。

あれは夕暮れ…より日が落ちてたな。夜だったかもしれない。
俺はその日酒を飲んでて急に用をたしたくなったんだ。
んでちょっと湖までいって…そいつが居たんだ。
こう、ズボンを下ろそうとした時に目の前の湖にでかい影が…
ぁあ!あん時少しちびっちまったじゃねえかっ」

話をまとめるのであれば、湖付近、夕方~夜に目撃することがあるようだ。

ユーリ:<…実際、戦えば返り討ちにされている…しかし、その気がない相手には…?
「…そいつは何かをしているように見えたか…?
     …気付いた事があれば何でも言ってくれ…。
     …それと…あんたが何をしたか、奴が何を返してきたかを教えてくれ…。」
    (遭った時の状況、お互いのやり取りを確認。)

作業員J:「いや、別に…噛み付かれもしなかったし、何もされ…
あいや、そうだ!あいつを見た瞬間風が吹いて尻餅ついたんだよ。
何かするって…あんな奴に何かする方が頭いかれてるぜ。
俺は逃げるしかなかったわ。」

ユーリ:「…そうか、御協力、感謝する…。」
     (従業員に礼を返し、これ以上目撃者は居ないと思えたらシェーンたちと合流。)


ユーリが聞き込みを行っている間、シェーンは詰め所で冒険者達に更に深く話を聞いていた。

シェーン:「なんとか無事に帰ってこられてよかったですねぇ...。
竜に遭遇したのは三回とも別々の場所なんでしょうか?」
    (ボロボロの冒険者たちをやや哀れんだ目で見つつ、質問追加)

大槌の男:「あれは本当死ぬかと思ったね、今まで大猪やジャイアントを仕留めてきたが、
あんなのと比較にならねえ。
確かに見かけたのは毎回違う場所だったが…
そうだな、言うなら湖だな。
森林部にも姿を見かけたことはあるがそれでも湖のそばだった。」

シェーン:「竜はこちらから手を出さなければ積極的に攻撃してこないとみていいんでしょうか...。
三回目に出くわした時、どんな風に攻撃されたのか、
どのようにして逃げてきたのか教えてもらえますか?万が一の参考のために。」
     (腕を組みながら、何か考えている風な表情で質問する)

大弓の男:「あの化け物とやろうってのか、やめとけやめとけ。
命がいくつあっても足りないぜ。
だが同じ冒険者のよしみで教えてやるよ。
俺達は竜を退治するつもりできた、だから最初から襲いかかったわけで。
三回目は…後ろからだったな。
突然金切り声がしたと思って振り返ったら思いっきり吹き飛ばされたんだ。
あぁ、まさか自分がこんなに軽く飛ばされるなんて思ってもなかったな。
そいで木に叩きつけられてこのザマだ…逃げる時は死ぬ思いで逃げてきたから…
すまないが全力疾走としかいえない。」

大弓の男は視線をシェーンから外して項垂れた。

シェーン:「そういえば、森を探索している時に子供を見た...ってことはないです?
作業員の方の間で噂になっていたもので...。」

大弓の男:「いや…見てないな。
これでも狩猟は得意で小動物も見逃さないんだが…見かけなかった。」

シェーンは冒険者達に礼を言うと詰め所から出て外へ出る。
どれくらい砦に居たのだろうか、気付けば日は傾いてもうすぐ夜になりそうだ。
秋冬の夜は早いというが…
外ではスレイルが藁で馬を擦っていた。

スレイル:「お、首尾はどうだい。この霧は何とかできそうか?」

軽く笑う男。馬も釣られたのかブルルと鼻を鳴らした。

シェーン:「スレイルさんは度々ヨトナ村を訪れているんでしたよね?...
どうして村の方々がこの砦を避けているのか、
どうして霧が出てから余計に近付かなくなったのか...
何か心当たりはありますか?」
     (スレイルとの会話の中で、ふと思いついたように話を振ってみる)
     
スレイル:「心当たりか、後者は俺もまだ聞いたことがないからわからない。
だが前者の理由なら聞いたことがあるぜ。
そうだなぁーキス一回で   冗談だ。」

笑ってごまかすスレイル。もしかしたら女剣士からの視線が痛いかもしれない。

スレイル:「簡単に、というかこれだけしか言われてないんだが…
"気が重い"だそうだ。
何で気が重くなるのか聞いてみたんだが、村人もよくわからないらしい。」

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エイラフォートで耳にするは竜?に関する情報…
ガウディでは眉唾ものであったが、ここにきて現実味を帯びてきた存在。
竜でなくてもそれ相応の相手なのだろうか?
…どうやらもうすぐ竜が現れる時間帯らしい。
日は落ち、夜のカーテンが空を覆いつくすこの時間
気温も大分下がってきたようだ。

スレイルの話も気になるところだが…どうしようか。

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