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第五話(城・湖 チーム)

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**********【城・湖 チーム】**********

ガータンに案内され、砦の中に入る冒険者達。
砦内部は今だ修繕工事の作業員が右往左往しており、至る所に石材、木材などが並んでいる。

シェーン:「私達の他にもいたんですねぇ...。どんな格好の方達だったか、確認のために教えてもらえますか?」
     (ふむふむと頷いた後、冒険者一行の外見について尋ねる)

ガータン:「そうだな…冒険者は三人だ。
      一人は全身鉄の甲冑を身に纏い、背に大人一人分はある大剣を担いでいたな。
      恐らくあれがリーダーだ。
      
      もう一人は骨で出来た兜を被り、鱗で覆われた鎧を着ていたな。
      獲物は最初の奴と同じようにでかい鎚だ。
      
      最後の奴は二人より身軽な服装だったが手に持っている弓はえらくごつくて大きかったな。
      あれはどう見てもヒトや小動物を相手にするような武器じゃない。
      ジャイアントやまたそれに類似した何かを相手にする為の武器だ。」

と答える。
ユーリやシェーン、ナークの武器と比べると随分と大きい得物を扱っているようだ。

そして案内されたのは砦を入ってすぐある部屋、恐らく詰め所なのだろう。
その中には話の通りの装備を着こなした冒険者達が座っている。

ユーリ:「…あんたらがギルドに雇われた冒険者か…。
      …ディールスで聞いた竜討伐隊とやらか…?」
     (冒険者達の武装や戦闘による損傷を視る。)

シェーン:「初めまして、冒険者ギルドから霧の調査のために派遣されて来た者ですが...。
      他にも冒険者の方がいると聞いてお会いしに来ました。...ここへは何のご用事で?」
     <...この方達が『竜の討伐隊』ってやつなんでしょうか...?>
     (ガータンの言う冒険者たちと思われる者に声をかけつつ、彼らの風体をさりげなく確認)

冒険者達の風貌を確認する。
大剣の戦士は、剣は刃毀れやヒビといった類の損傷は見られず、土の汚れが目立つ。
体の方も木々や土埃といったものが付着しているようで、地面を転がったものだとわかる。

鎚の戦士は、鎧のあちこちに鱗の抜け落ちた跡がありみすぼらしい姿になっている。
外傷は特になさそうだが消沈しきった表情をしている。

射手は…弓が大破していた。
弦は切れており、弓のいたる部分にヒビが入りもはや弓が撃てそうにない。
顔には包帯が巻かれており、包帯の間から目が見える。(顔の上半分が包帯で巻かれているものとみてください)

大剣の戦士がユーリ達に向き直り、会釈をする。

大剣の戦士:「あぁ、俺達が竜討伐に来たグループだ。
       ディールスで詩人に話したからな…話が広まったのか。」

ユーリ:「…ガウディで信頼のできる情報が本当に得られたのか…?
     …我等もガウディから来たが…此処に着くまで噂に過ぎぬ情報しか得られなかったが…?」
    <…冒険者ギルドは旧ギルドには無い情報を持っていたのか…?
     …あるいは単なる騙りか…?…まぁ、得られる情報があるならば良し…
    (胡散臭そうに別チームの冒険者達を眺め、問う。)

大剣の戦士:「フッ…あるわけがない。その様子だとあんたも随分と探し回ったみたいだな。
       だが"竜"と見間違う程の物体だ。竜でなくとも巨大な物、生物である可能性は十分ある。
       俺達はでかい奴等を専門に狩るのが仕事でね、
       竜なら名声を得に、他の奴だったらいつもの仕事のつもりで来たわけだ……。」

ガータン:「そう、濃霧調査が本来の仕事のはずだがこいつらはただの狩人だったってわけだ。」

ガータン:「俺は仕事に戻るぜ、何かあったら従業員の誰でもいいから呼ぶといい。」

ガータンがつまらなさそうに言い捨てると、詰め所から出て行った。
この後、シェーンは詰め所に残り、ユーリは詰め所から出てそれぞれ聞き込みを開始する。

シェーンの場合・・・

シェーン:「そうでしたか、私達の方はまだ着いたばかりで...
      調査の上での参考にいくつかお話を聞かせていただきたいんですが...
      ここに来てからどんな行動をとられました?すぐ森の方へ行かれたんでしょうか...?」

大剣の戦士:「あぁ、俺達は竜の目撃場所である湖近くの森林部を探索していた。
       霧が濃くて視界がほぼ0に等しいから音だけを頼りに進んでいたけどな。」

シェーン:「...後、竜について詳しい話ができると現場責任者の方から伺ったんですが...
      何かの見間違えでなく、本当に竜そのものを目撃されたんでしょうか...?
      その時の状況を教えていただきたいのですが...。」
     (少し眉をひそめつつ、竜に出会った状況について尋ねてみる)

戦士は一呼吸おくと両手を組み膝に肘をつき、沈痛そうな面持ちで地面を見る。

大剣の戦士:「あぁ……あれは竜だった、と思う。
       濃霧に紛れてて全部は見ていなかったが、白銀の鱗にスカイブルーの瞳
       額に翡翠色の水晶が埋め込まれているのははっきりと覚えている。
       ……思わずみとれてしまったくらいだからな。」

大剣の戦士:「俺達はその竜と計三回戦った、いや最後の方は蹂躙されただけだったな。
       奴が現れる時は気温が下がる、それが合図だ。
       後は奴に矢や剣が通用しなかった…、斬りかかっても霧みたいに手応えが全くなかったんだ。」

大剣の戦士:「二回は攻撃してすぐに逃げた、だが三回目は不意を突かれてこの様さ。」

戦士は両手を広げる。後ろの二人を指しているのだろう。
竜討伐の冒険者達は結局敗走してきたようだ。

大剣の戦士:「まぁ、少なくとも竜の情報は得られた。ギルドに情報を持ち帰って治療費を稼ぐとするさ。」

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ユーリの場合・・・

詰め所を出て従業員に声をかけるユーリ
ガータンからの指示があったのだろうか、従業員の男は快く聞き込みを受け入れた。

ユーリ:「…此処に現地の子供が来たそうだな…
     …ヨトナ村の者は交流を絶っているそうだが…
     …そのときの話を聞かせてもらえぬか…?」
    (作業している者を探して、現地の者との一件を尋ねてみる。)

従業員:「あぁ、森で子供を見るって奴ですか。
     僕もその子供は見ましたね。
     白色のブラウスに藍色のロングスカートを着た10~12歳くらいの子供でしたよ。
     森は危ないからすぐ帰るよう叫んだらそのまま踵を返して森の中に戻っていきました。
     僕が見たのは一回だけですが、他の従業員も同じ感じです。」

ユーリ:<…何れは…妖魔との戦闘で此処に来ることもあるのだろうか…
       …魔法は解らんが…一度視ておくか…>
     (砦の中を眺めてみる。)

聞き込みした従業員の作業を見ていると、従業員が壁に石膏を塗っているが、塗っている箇所に違和感を見つける。
塗っている箇所にわずかだが扉があったような溝が薄く浮き出ている。
そして石膏がその溝を隠すように塗りたくられていった。

従業員:「あぁ、気付きましたか? …えぇ、今塗っている箇所は隠し扉のある場所なのですよ。
     本来脱出用か何かに作られたものらしいのですが、城内戦になった際の手札として隠しておくそうです。
     どういう意図かはわからないのですがガータンさんには何か思うところがあるみたいですね。」


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