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補給任務(第二話)

天聖暦1048年 珀錫の月 オフィスコ郊外

冒険者の人数不足で護衛の荷が送れない、と旧冒険者ギルドからの通達が届く。
ガウディには大勢の冒険者が居るはずだ、そんな筈あるか、という傭兵団長は怒鳴ったが、
実は届けていたのは”旧”冒険者ギルドだった、という情けない事実が判明するまで、
オフィスコ在の傭兵達は料理皿に乗る少ない具で戦場に立たなければならなかった。
日に日に被害は増大し、戦線は傭兵部隊側からオフィスコ方面に押されていく。

傭兵団長はやむなく騎士団の本部に直訴し、当然の結果として左遷の憂き目を見たが、
騎士団は輜重部隊にも戦闘要員を増員する事を決定し、ようやく被害は減少した。
しかし傭兵団は有能な仲間を多数失い、さらに有能な傭兵団長は現地を去った。

結果、黒肌の妖魔一人の活動で、前線から多くの戦闘要員が後方に狩り出される事になり、
騎士団の前線での圧力が弱まり、傭兵団も事実上弱体化し、さらに騎士と傭兵の軋轢を深くした。
これがこれからの妖魔との戦争でどういう影響を投げかけるのか、それは誰にも分からない。

ダークエルフの噂もそこで途絶え、その行方は杳として知れない。
また、遺跡調査や偵察任務で名を上げた旧冒険者ギルドも、一度に声望を失ったのだった。


受付:「…また当分、暇になるな」
    (嘆息して始末書の山を少しずつ片付けている)

事務員:「あら、いつもの事じゃありませんか」
     (余裕の笑顔で応じて)

受付:「そりゃ、そうなんだけどな…」
   (ペンの尻で頭をちょっとかき、息をつくと再び作業に戻る)

…旧冒険者ギルドに来る春は、遅そうだった。

参加者が最低人数に達しませんでしたので、依頼は終了となります。
参加希望されていた方には、申し訳ありませんでした。

GM:ここなっつ
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